ラム肉の米粉蒸し「粉蒸羊肉(フェンジャンヤンロウ)」は、中国では豚肉を使った「粉蒸肉(フェンジャンロウ)」が一般的です。レシピを考案した梁宝璋シェフも「ラム肉はごちそうの肉です」と、ハレの日の料理だといいます。
粉蒸肉は、18世紀末の中国、清の時代の文人・袁枚がまとめた食事典『隨園食単』にも掲載されている伝統的な料理で、同書には江西省の料理として紹介され「精肉(あかみ)と肥身(あぶらみ)と半々の処を用い、米の粉を黄いろく炒って、それに麺醤を雑ぜ合わせて蒸す。下には白菜を下敷きにすると、熟(に)えた時に肉が美味いばかりでなく、白菜も美味い」(青木正児訳、岩波文庫、1980年)とあります。
粉蒸羊肉も、食材こそ違いますがこの『隨園食単(ずいえんしょくたん)』で紹介されている調理の考え方は同じ。下に水で戻した乾燥野菜を敷き詰めて、米から炒って作った米粉に、スパイス漬けにしたラム肉を混ぜ合わせて蒸し上げます。
200年以上の歴史をもつ伝統的な中国料理から、その技と知恵を学んでみましょう。
※本商品には仕上がり分量に合わせた蒸し用耐熱容器がついてきます。