カスレは、フランス南西部(シュド・ウエスト)の郷土料理で、白インゲン豆を鴨や羊、豚肉とともに陶製鍋などで煮込み、最後に表面に焼き色をつけて食べる料理で、田舎料理らしい無骨な味わいは、フランスのビストロ料理好きに垂涎のメニューです。
今回、亀井健シェフが作ったカスレは、豚の耳や舌、スネ肉、豚足だけでなくコンフィにした鴨の出汁まで、なんと6種類の肉のうま味を凝縮させた煮汁で白インゲン豆を炊いてあります。
亀井シェフも「お豆を食べてもらいたい料理」というほど、すべてのうま味が詰まったホクホクとした豆と、豚のゼラチンが焼けた香りに誘われて、熱々の出来たてを食べてみてください。
フランス南西部の伝統料理「カスレ」
カスレは、古くこの地域に暮らした人たちが話したオック(オイル)語で陶製鍋を意味する「カソーレ(cassolle)」からきた料理名とされています。
フランス南西部を代表する料理であるがゆえに、カルカッソンヌやカステルノダリー、トゥールーズといった街がカスレの“本家争い”を続けていますが、いまだに決着はついていません。
鴨肉のコンフィをメインにさまざまな豚の部位を使うトゥールーズ風のカスレ。それを好みを選ばずに食べてもらえるようにと、味は軽やかでうま味たっぷりにアレンジ。実際に大阪の人気店「カメキチ」でも実際に提供しているレシピを家庭用に再構築しています。
お好みで、市販のソーセージを加えるとさらにおいしくできあがります。