スペイン・バスク地方の郷土料理である「アホアリエロ」は、スペインで「バカラオ」と呼ばれる塩漬けした鱈やピーマン、トマト、ニンニクを使った煮込み料理です。
「バスクのバルで、必ずといっていいほど見かける料理」というアホアリエロを、清水シェフは、バスク地方の名産であるさまざまなピーマンを使いながら、オマール海老を大胆に盛り付けてレストラン風にアレンジしてあります。
スペインで「塩鱈」といえば、日本に一昔前まであった豆腐屋のように、街に専門店があるほど生活に密着したデイリー食材です。文字通り塩漬けにされているので、スペイン中央部にも運ばれて貴重な海産資源として食されており、各地に塩鱈のレシピがあります。
ちなみにちょっとおかしみのある料理名は、「アホ」はニンニク、「アリエロ」は荷車を引く人を意味しているといいます。スペインの各都市を行き来した荷車には、きっと塩鱈が積まれていたことでしょう。
塩鱈ならではの奥深い塩味と数種類のピーマンによって生まれる香りを楽しんでみてください。